研究課題
挑戦的研究(開拓)
本研究は、応募者がSLC15A3欠損マウスと間欠的絶食の解析から見出した線維化肺に存在するマクロファージのアルギニン代謝の変容(代謝酵素発現誘導)とコラーゲン減少や呼吸機能改善に着目し、アルギニン代謝変容から貪食や修復などの機能偏向までの分子基盤の解明と代謝酵素発現誘導法の確立を行い、マクロファージの機能を活用した組織クリーニング法の開発を目指すものである。
本研究は、応募者自身の肺線維症回復モデルマウスの解析知見に基づいている独自性の高い研究であり、分子基盤に基づいて組織常在マクロファージの代謝を変化させることにより活性化し、肺線維化を回復することは学術的意義も高い。肺線維症は不可逆的に呼吸機能の喪失をもたらし、有効な治療法が存在しておらず、本研究の成果は、肺線維症の線維化改善への治療戦略に大きく貢献することが期待される。