研究課題
挑戦的研究(開拓)
中枢神経疾患の解析手段としてiPS細胞は有用だが、病変部位を正確に分化誘導する事が求められる。本研究では多様な神経細胞種に対し1細胞RNA-Seqを施し、脳細胞の発生に関わる転写ネットワークを網羅的に探索、CRISPR-Aスクリーニングにて各遺伝子の組み合わせで作出される細胞形質を網羅的に解析、分化誘導を検証する。これらにより多種類の中枢神経系細胞の堅牢かつ簡便な分化誘導法のプロトコルを導出する。
iPS細胞を用いた研究の問題点を踏まえ、多種多様な標的細胞への分化誘導方法を確立しようという本研究の挑戦性は非常に高いと評価される。本法が確立され簡便に細胞誘導できるようになれば、特に中枢神経疾患の解明や治療法開発等、臨床への貢献が期待でき、社会的なインパクトも大きい。技術的には高度の解析を要するものの、これまでの実績より成果が期待される。