研究課題
近年、スーパーコンピュータ、データセンター、AIシステム等において、10万ノードを超える莫大な数の集積回路(VLSI)を1か所に集中し、運用する事例が増えてきている。もし、巨大なウエハー全てを1つのVLSIとして運用できれば、プロセッサ間の相互通信のレイテンシーやバンド幅を劇的に改善し、スーパーコンピュータ、データセンター、AIシステム等の高性能化が期待できる。しかし、現在の製造技術ではウエハー上に作られるVLSIチップの1~2割程度が不良チップとして廃棄されており、不良の無いウエハーを作ることができない。よって、既存の集積回路では不良で廃棄されるVLSIの割合をできるだけ小さくするために、ダイを小さく設計している。巨大なウエハーをそのまま使用するウエハースケールVLSIの実現は困難である。しかし、本研究ではどのような製造不良があっても構成機能だけは絶対に損なわれない光再構成技術を導入することでウエハースケールVLSIを実現していく。2022年度の研究ではまず0.18μmのCMOSプロセスを用いて光再構成機能を持つウエハースケールVLSIを設計し、その設計データを用いて製造不良が生じる不良割合がウエハースケールVLSI全体の機能に与える影響について明らかにした。また、製造されたウエハースケールVLSIを用いて故障への耐性を試験的に明らかにした。次年度にはウエハースケールVLSIの製造不良個所を短時間で正確に検出する技術、光プローバーの研究も開始し、ウエハースケールVLSIを実現する上での問題点、製造後の検査時間の問題の解決を目指す。
1: 当初の計画以上に進展している
当初予定していた研究項目全てを達成した。
次年度にはウエハースケールVLSIの製造不良個所を短時間で正確に検出する技術、光プローバーの研究も開始し、ウエハースケールVLSIを実現する上での問題点、製造後の検査時間の問題の解決を目指す。
すべて 2023 2022
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件)
16TH IEEE DALLAS CIRCUITS AND SYSTEMS CONFERENCE
巻: - ページ: 1 page
IEEE International Symposium on Circuits and Systems
巻: - ページ: 6 pages
21st IEEE Interregional NEWCAS Conference.
巻: - ページ: 4 pages
IEEE International Integrated Reliability Workshop
巻: - ページ: 3 pages
IEEE International Conference on Electronics Circuits and Systems
18th IEEE Asia Pacific Conference on Circuits and Systems
巻: - ページ: 241-245