研究課題
挑戦的研究(開拓)
応募者は,NMR測定時に連続的な量子パルスを照射することによって信号強度の寿命が伸び,信号強度が大きく振動する現象を見出した。この原理を応用した新しいMRI装置を開発する。信号の振動現象は,媒質のミクロな物性に依存することも見出した。これを生体に展開することにより,ミクロな物性の3次元マッピングが可能となり,従来のMRIでは得られなかった生体情報を取得する新しい生体計測の手法となる。
応募者が独自に開発した量子パルスによる振動信号の検出を基本原理としている点に独創性があり,それを画像化・MRI装置の設計にまで,繋げるところに大きな意義がある。特に,MRIを基盤とした新しい生体計測手法の開発は,従来のMRIでは得られなかった生体情報の取得が可能な,新しい生体計測・診断技術ととなる可能性があり,社会的な波及効果は極めて高いと思われる。