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2023 年度 実施状況報告書

芸術活動をめぐる文化と福祉の間の障壁

研究課題

研究課題/領域番号 22K18456
研究機関九州大学

研究代表者

中村 美亜  九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (20436695)

研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2025-03-31
キーワード認知症 / 芸術活動 / 文化セクター / 福祉セクター / ケア観
研究実績の概要

2023年度は、前年度のインタビュー調査を受けて、アンケートの調査設計を行い、専門家を招いた研究会で詳しく検討した。その結果、アンケート調査の課題が、以下のように整理された。(1) 介護施設における共創的アート活動は、施設のケアの質の向上につながる可能性がある。 (2)にもかかわらず、①情報が届いていないために、または②関心がもたれないために、活動が広がっていない。 (3)関心を持ってもらえるような対象者に、適切な情報を提供することで、この課題を解決することができるかもしれない。 そこで、(4)共創的アート活動が及ぼす効果に価値を感じる人や組織、また、共創アート活動に取り組んでみたいと思う人や組織の特性を明らかにすることをアンケートの目的とする。
調査設計については、以下の方針変更を行った。(1)当初、不特定施設への郵送調査を検討していたが、現場の職員だけでなく、管理者層・リーダーなど、複数の立場からデータを取得し、施設単位での丁寧な分析・解釈が重要になると判断し、本調査でも「調査対象地域を絞り込み、施設への丁寧な説明を行う」ことにした。(2)当初、調査対象は現場の介護職員を主に考えていたが、現場の職員には決定権がない可能性や、逆にリーダー層などが前向きでも現場職員が否定的である可能性があるため、広く正職員を対象とすることにした。(3)当初、本調査では「郵送でのアンケート調査」を想定していたが、施設としての協力受け入れを取り付けることが重要なものと判断し、事前の説明を含めた丁寧な手順を踏むことにした。(4)予備調査の対象施設は新規施設で2~3 箇所とし、通所介護施設以外で行うことにした(小規模多機能介護施設、特別養護老人ホームなど)。
また秋には、イギリスとノルウェーを訪問し、状況調査と意見交換を行った。この調査を通じて、日本との共通点・相違点などが明瞭になった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

アンケートの調査設計を見直すことになったため、進捗に少し遅れが出たが、大きな問題とはなっていない。

今後の研究の推進方策

2023年度の検討を踏まえ、アンケート調査を実施・分析し、文化と福祉の間の障壁についての見解をまとめる。そして、研究成果を広く発信する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 認知症ケアの場での共創的即興演劇ワークショップ2024

    • 著者名/発表者名
      中村美亜
    • 雑誌名

      老年精神医学雑誌

      巻: 35 ページ: 206-210

    • オープンアクセス

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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