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2023 年度 実施状況報告書

3次元ウェブ地図のトラスト

研究課題

研究課題/領域番号 22K18505
研究機関奈良女子大学

研究代表者

西村 雄一郎  奈良女子大学, 人文科学系, 教授 (90390707)

研究分担者 瀬戸 寿一  駒澤大学, 文学部, 准教授 (80454502)
吉田 大介  大阪公立大学, 大学院情報学研究科, 准教授 (00555344)
金杉 洋  東京大学, 空間情報科学研究センター, 協力研究員 (00526907)
研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2025-03-31
キーワード3次元ウェブ地図 / GIS / トラスト / 正確性 / 網羅性
研究実績の概要

本研究では下記の2つのフェイズに関しての研究を本年度実施した。
(1)3次元ウェブ地図の理論的位置づけならびに日本における3次元ウェブ地図の利用進展に関する研究(瀬戸・西村):3次元ウェブ地図に関する理論的な位置づけ・学術的な議論に関するレビューを行い、従来の研究を包括的に整理した。また複数存在する3次元ウェブ地図サービスがそれぞれどのような地理情報を用いて当該サービスを構成しているのかについて、分類整理した。また、用いられている地理情報の作成方法やデータの編集方法について調査を行うとともに、それらを整理するために3次元ウェブ地図サービスのカタログ化及びそれらの利用事例について調査を行った。特に近年日本国内ではオープンな地理情報データを用いて作成された3次元ウェブ地図によって、災害時の被害状況の把握がなされるなどの事例や地域のさまざまな歴史的・地理的な地物をアーカイヴとして公開する際に3次元ウェブ地図が用いられる事例などがみられるようになった。どのように3次元ウェブ地図が利用されるようになり、そこにどのような可能性や限界があるのかについて、明らかにした、
(2)日本における3次元ウェブ地図の正確性や網羅性に関する分析(申請者全員):3次元ウェブ地図サービスのベースデータとなる地理情報の正確性・網羅性はさまざまである。これらの地理情報には、先述のようにさまざまな方法を用いて取得され、調査方法に応じた正確性・精度などの限界があるため、ベースデータに立ち戻って、それらの正確性・網羅性について分析を行った。さらにそれらをウェブ地図に構成する際に、情報の取捨選択や加工・省略などがどのように行われているか分析した。以上の手順によって、既に提供されているインターネット上の3次元ウェブ地図サービスならびにそれを構成する地理情報の正確性・網羅性について比較した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

特に研究フェイズ(2)日本における3次元ウェブ地図の正確性や網羅性に関する分析(申請者全員)に関しては、その正確性や網羅性について複数の3D地理情報をどのように具体的に比較分析するのか、その方法論についてた比較検討を行う際に必要となる比較のためのデータベース作成・比較サイト作成に踏み込むことができなかったため、進捗状況はやや遅れている。

今後の研究の推進方策

研究フェイズ(2)日本における3次元ウェブ地図の正確性や網羅性に関する分析(申請者全員)の進展について、分析の方法論を確定すべく、研究メンバー間での議論を行う機会をつくるとともに、具体的なデータベース作成・比較サイト構築向けた検討を具体的に進める。

次年度使用額が生じた理由

具体的な調査対象地域が定まっていないことで出張が行えなかったこと、また地図比較サイト構築に関わる費用が仕様等定まっていないことから支出できなかった。これらについて、次年度支出を行う。

備考

ウェブ地図のトラストに関わる前科研で研究をサポートするウェブ地図比較サイトとして構築したJapanMapCompareを継承し、広く一般の利用を行うことでこの科研費の研究の意義を示すものとした

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 書評 高木聡一郎編『インターネット・オブ・プレイス―「都市」の新しい拡張』2024

    • 著者名/発表者名
      瀬戸寿一
    • 雑誌名

      駒澤地理

      巻: 60 ページ: 61-65

  • [雑誌論文] The Role of 3D City Model Data as an Open Digital Commons: A Case Study of Openness in Japan's Digital Twin "Project PLATEAU”2023

    • 著者名/発表者名
      Seto, T., Furuhashi, T. and Uchiyama, Y.
    • 雑誌名

      International Archives of the Photogrammetry, Remote Sensing and Spatial Information Sciences

      巻: XLVIII-4/W1-2023 ページ: 201-208

    • DOI

      10.5194/isprs-archives-XLVIII-4-W7-2023-201-2023

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 都市のデジタルツインに向けた3D都市モデルの基盤化・標準化の意義2023

    • 著者名/発表者名
      瀬戸寿一
    • 雑誌名

      ESTRELA

      巻: 352 ページ: 2-8

  • [雑誌論文] 日本における土地のデータ化を巡る新展開―「法務省地図XMLアダプトプロジェクト」を事例に―2023

    • 著者名/発表者名
      瀬戸寿一・岩崎亘典・藤村英範
    • 雑誌名

      地理情報システム学会講演論文集

      巻: 32 ページ: 1-9

  • [学会発表] 米国版「地理情報科学・技術の知識体系」改訂事項のコンテンツ分析2024

    • 著者名/発表者名
      瀬戸寿一
    • 学会等名
      2024年度日本地理学会春季学術大会
  • [学会発表] 岸和田城3次元データ化プロジェクトと3次元データの活用2024

    • 著者名/発表者名
      吉田 大介
    • 学会等名
      天王寺高校SSH事業「天高アカデメイア+」
  • [学会発表] 住民と育む未来型知的インフラ創造拠点”における大阪公立大学の取り組み紹介2024

    • 著者名/発表者名
      吉田 大介
    • 学会等名
      行政課題への無人航空機(ドローン)の活用に係る講演会
  • [学会発表] 「GISの認識論に関する批判的議論の展開」コメント2024

    • 著者名/発表者名
      西村雄一郎
    • 学会等名
      日本地理学会「GISと社会」研究グループ集会
  • [学会発表] ドローンやICTを活用した持続可能なまちづくりに関する取り組み紹介2023

    • 著者名/発表者名
      吉田 大介
    • 学会等名
      日本図学会関西支部 第109回例会 公開講演会
  • [図書] Utilization of Geospatial Information in Daily Life2023

    • 著者名/発表者名
      Sekimoto, Y. and Kawahara, Y. eds.
    • 総ページ数
      174
    • 出版者
      Springer
    • ISBN
      978-981-19-6904-1
  • [備考] JapanMapCompare

    • URL

      https://mapcompare.jp/

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公開日: 2024-12-25  

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