研究課題/領域番号 |
22K18540
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
木村 寛子 (奥平寛子) 同志社大学, ビジネス研究科, 准教授 (80550954)
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研究分担者 |
大竹 文雄 大阪大学, 大学院経済学研究科, 特任教授(常勤) (50176913)
東田 陽博 金沢大学, 子どものこころの発達研究センター, 協力研究員 (30093066)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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キーワード | 男女間格差 / オキシトシン / 競争選好 / 昇進 |
研究実績の概要 |
新たなプロジェクトへの参画や責任ある役職を引き受けるか否かの意思決定には、より競争的な環境を受容できるかという競争選好が大きな役割を果たす。本研究では、特に出産後や子育期の女性が多くさらされる神経内分泌物質であるオキシトシンが競争選好に与える影響について、医学分野との共同研究を通じて明らかにする。女性を対象に実験を行い、競争を避ける傾向にある女性が競争参加の意思決定をしやすいタイミングを明らかにする。具体的には、オキシトシン点鼻薬の単回投与によって、経済実験における被験者の競争的環境の選択行動に変化が出るかどうかを検証する。具体的には、オキシトシン点鼻薬の単回投与によって、経済実験における被験者の競争的環境の選択行動に変化が出るかどうかを検証する。オキシトシンは乳汁分泌促進作用や子宮平滑筋収縮作用を促すことで実際に治療薬として用いられているが、中枢神経系における愛着形成や利他的行動と相関を持つことでも知られている。一方、競争相手に対する利他性等のオキシトシンとの関わりの深い感情は、競争を避けさせる方向に作用する可能性があり、オキシトシン分泌の程度は経済主体による競争的な環境の選択に影響し得る。そこで本研究では、経済実験を通じてオキシトシン投与が女性の競争選好に与える影響と、その月経周期を通じたメカニズムを明らかにする。
初年度に引き続き、2023年度についても当初の予定通りに大阪大学付属病院において女性を対象とした経済実験を実施した。これまでにプレレジに記載の被験者数には到達していないものの、相当数の被験者データを得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
これまでの実験により相当数の被験者データを得たが、プレレジに記載した目標被験者数には達していない。そのため、この評価とした。
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今後の研究の推進方策 |
プレレジに記載した被験者数を確保するため、今年度も引き続き大阪大学付属病院において経済実験を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
被験者数が当初の予定より少なかったため、未使用額を繰り越すことで追加の被験者を得るための原資の一部とする計画である。また、実験終了後に解析を予定しており、繰越額は解析関連費用、研究成果報告関連費用としても使用する。
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