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2023 年度 実施状況報告書

AIを用いる繊維製品の品質評価と人間の特性解析

研究課題

研究課題/領域番号 22K18553
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

北口 紗織  京都工芸繊維大学, 情報工学・人間科学系, 准教授 (10573561)

研究分担者 佐藤 哲也  京都工芸繊維大学, 繊維学系, 教授 (20252546) [辞退]
研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2025-03-31
キーワードAI / 評価 / 繊維製品
研究実績の概要

今年度は,繊維製品の品質評価にかかわる問題として,繊維の形状分類に注目し研究を進めている.同種の繊維で形状が類似していても,風合等の消費者の使用感が異なるため,分類が必要な繊維もある.しかし,それらは,検査機関においても習熟難易度が高いとされているため,AIによる分類が期待される分野である.そこで,前年度に引き続き亜麻と苧麻の繊維分類に関し,深層学習での評価と,人間の目視評価の比較を行った.深層学習の精度を向上や学習結果の特徴を分析するため,観察者が繊維を評価する際に注目する繊維の関心領域に着目し,人間の判断に直結している要素のみを画像化し,深層学習の訓練に用い,先行研究での繊維画像全体(今回の関心領域のみではない)で学習した場合との比較検討を行った.
また,AIは,デザイン等創作作業の現場でも活用が期待されている.生産性向上を目し,AIの活用は見込まれているものの,どのような活用方法があるのか,また,その特性が十分に評価されていない.そこで,本研究ではAIを用いたデザイン支援システムの提案を目指し,AIと人間の評価の違いについて検討している.この課題については,1社の着物の制作プロセスを調査しに,どのようにAI技術を応用していくことが作業の効率化につながるのかを検討した.その結果,図案と配色デザインへのAI活用が検討され,AIでの作成方法を提案した.また,人間の評価の違いについて検討を行い,AI技術の導入方法の検討を行っている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が軽減され、人を対象とした評価が円滑に進むようになったため、実験は概ね順調に進展しています。

今後の研究の推進方策

2024年度は,前年度に引き続き,繊維の形状分類に関し,人間が繊維画像で判断する際の判断根拠となる関心領域を抽出したデータを用い,様々なデータ処理の組み合わせを通じて深層学習モデルを作成し検討する.そして,人間の評価における特徴との比較,さらに学習精度と人間の評価精度の比較検討を行い,繊維分類におけるAI技術の導入方法を提案する.着物制作現場を例としたAIを用いたデザイン支援システムの提案に関する課題についても,前年度に実施したAIによる図案と配色の作成方法,及びそれらを人間が評価した結果を解析し,製造現場では,どのような運用方法が可能であるか検討を行う.
2024年度は最終年度であり,これらの研究を論文としてまとめ,学会発表を行う.

次年度使用額が生じた理由

2024年度には,2つの国際学会と1つの国内学会で研究成果の発表を行うことを計画している.国際学会はともヨーロッパでの開催のため,その費用にあてる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 深層学習による繊維分類と目視判定による繊維分類の違いー亜麻苧麻繊維における分類についてー2023

    • 著者名/発表者名
      中辻亮太, 本多瑛之介, 佐藤哲也, 北口紗織, 吉田裕司, 倉本幹也, 本田元志, 薮内快, 廣澤覚
    • 学会等名
      日本繊維製品消費科学会

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公開日: 2024-12-25  

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