研究課題/領域番号 |
22K18558
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研究機関 | 岡山県立大学 |
研究代表者 |
竹本 与志人 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (70510080)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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キーワード | システマティックレビュー / パラレルプロセス / 医療ソーシャルワーカー / スーパービジョン / インタビュー調査 |
研究実績の概要 |
2022年度は、ソーシャルワークの研究者2名に協力依頼を行い、研究目的に合致した組み入れ基準(①原著論文であること、②量的研究であること、③スーパーバイジーあるいはスーパーバイザーが対象者であること)を定め、スーパービジョンとパラレルプロセスに関する国内外の文献をPubMed等の検索エンジンを用いて収集し、その内容を精査した。その結果、1次スクリーニングにおいて1,000編を超える文献から約30編を抽出することができた。 また、医療機関のソーシャルワーク部門において指導的立場にあり、かつ指導する部下のいる医療ソーシャルワーカー14名に協力を求め、個別インタビュー調査を実施した。本研究の目的は、21世紀型の情報化社会に即した職場の人材育成・管理モデルの開発を目指し、その手掛かりとなる知見について、医療ソーシャルワーカーを対象としたスーパービジョンにおけるパラレルプロセスの検討を通して得ることである。そのため、このインタビュー調査では、パラレルプロセス化するスーパービジョンの機能の特定と程度を探索することを目指した。 インタビュー調査では、①上司から受けている(受けた)スーパービジョンの内容ならびに②部下(または後輩)に行っている(行った)スーパービジョンの内容について尋ねた。現段階では、スーパーバイジーはスーパーバイザーにより適切な教育がなされ、心が支えられ、部署外からの要請に対する調整行為等が行われることにより仕事継続意向が高まっていること、そしてスーパーバイザーがスーパーバイジーにとっての「ソーシャルワーカーのモデル」である場合にパラレルプロセスが生じることが明らかとなっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
システマティックレビューは1次スクリーニングまで終了したものの、2次スクリーニング等までには至らなかった。また、インタビュー調査は終了したものの、そのデータの分析が完結していない。しかしながら、これらは2023年度前半の間に実施できる目途が立っているため、「やや遅れている」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度前半は、システマティックレビューの2次スクリーニング等を行うとともに、インタビュー調査のデータを分析し、パラレルプロセスの仮説モデルを生成する。 後半は医療ソーシャルワーカー間のスーパービジョン関係に生じるパラレルプロセスの定量的研究(アンケート調査)を実施する。具体的には、全国の医療機関から約2,500ヶ所を選定し、各医療機関2名(上司と部下)のMSW、約5,000名を対象に質問紙調査(郵送法;無記名自記式)を実施し、パラレルプロセスを定量的に実証する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由は、システマティックレビューが1次スクリーニングまで終了したものの、2次スクリーニング等まで至らなかったこと、そしてインタビュー調査で得られたデータの分析が完結していないことの2点である。これらについては、次年度においてシステマティックレビューの2次スクリーニング以降の分析を実施するとともに、インタビュー調査で得られたデータの分析を行い、パラレルプロセスの仮説モデルを生成する予定である。
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