研究課題/領域番号 |
22K18581
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
大島 郁葉 千葉大学, 子どものこころの発達教育研究センター, 教授 (40625472)
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研究分担者 |
高橋 徹 早稲田大学, 人間科学学術院, 助教 (10879969)
土屋 賢治 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 特任教授 (20362189)
本田 秀夫 信州大学, 医学部, 教授(特定雇用) (20521298)
桑原 斉 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (50456117) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / 選好性 / 社会モデル / 支援モデル |
研究実績の概要 |
自閉スペクトラム症(ASD)は、病理学的に分析する医学モデルによって、これまで対人・コミュニケーションの「異常」,こだわりの「強さ」と捉えられてきた.さらに、しかしながら、神経多様性の概念の普及とともに、自閉スペクトラム症(ASD)の特性を認知や行動のスタイルとして中立的に捉える見解が広がりつつある。そのような動向の中で「選好性(preference)」という観点が注目されている。選好性とはあれよりもこれを選ぶという好みの傾向を意味し,ASDの特性を機能の欠損でなく選好性の違いとして捉えられる。そのため、ASD者の選好性を社会が理解することが求められている。ASD者の選好性を社会が受容するという形でのASD者の社会心理的適応に着目した支援は存在しないことから、本研究では、成人のASD者の選好性を「ASDのある人特有の、内発的に動機づけられた好みの行動」と定義し、ASDの人の選好性の概念を形成することを目的とした。 概念形成研究の流れとしては、1. preferenceを仮に定義する、2. preferenceの事例を集める、3. 当事者に対するpreferenceに関するアンケート調査を実施する、4. 調査結果をthematic analysisで分析して概念モデルを作成する、ということを想定している。現在、3のアンケート調査の作成をしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画を大幅に変更し、まずはシステマティックレビューの作成から始めたため。その次にASD当事者にインタビュー調査を行い、選好性の概念を確立する。その後、選好性尺度の作成を行う。このように3段階のステップで研究を遂行するように変更したため、やや遅れていると言える。
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今後の研究の推進方策 |
研究協力者・分担者ら複数名と、密接なミーティングを重ねながら早急にシステマティックレビューを完成させる。それと併行して、選好性尺度のインタビュー質問を完成させる。
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次年度使用額が生じた理由 |
アンケート調査の進みが遅く,来年度に一部繰り越したため
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