研究課題/領域番号 |
22K18620
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
原 進 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (40329850)
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研究分担者 |
椿野 大輔 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (00612813)
赤井 直紀 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (40786092)
伊藤 和晃 岐阜大学, 工学部, 教授 (10369986)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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キーワード | 工学教育 / 実験授業 / COVID-19 / 制御工学 / 階層化最適制御 |
研究実績の概要 |
工学部機械航空工学系学科の教育で重要である実験科目について,ポストコロナ時代への対応や,実験科目を指導できる人材不足・予算縮小などから求められる効率化を念頭に,「離れた複数の場所で同じ実験授業を安全に同時かつ一緒に行うことは可能か?」を明らかにすることを目標とした.特に,本研究では振動工学や制御工学の実験科目を対象とし,このようなシステムの確立のために階層化最適制御理論に基づく独創的なシステム設計論の導入を目指している.具体的には,本研究で導入するシステムにより,①少人数ごとに分散して実験を実施可能,②分散実施しても授業の質が維持できる,③学習意欲向上の観点から,多数の受講生の一体感が得られる,④安価に新しい実験システムを導入できる,⑤最小限の指導者で授業全体の安全性を確保した上で,十分な実験教育が行える体制を確立できる,の5つの仕様を満たした実験授業システムの実現に取り組んでいる. 2年度目となる令和5年度では,研究代表者が所属する名古屋大学と研究分担者(伊藤)が所属する岐阜大学において上記のような実験科目に導入する基本的な実験装置をインターネットで結び,階層化最適制御を適用した制御実験に成功した.そして,このシステムを用いて11月21日に両大学同時に試行授業を実施,参加者へのアンケートを通じて本システムの有効性と課題について評価した.この成果は複数の学会において発表した.同時に,研究代表者と研究分担者(伊藤)がこれまで取り組んできた「飛行ロボットの設計製作に関するPBL」に関しても引き続き改善点について検討した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2年度目において,両大学をインターネットで結んで試行授業を実施できたことは順調な進展の結果として評価できる.
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今後の研究の推進方策 |
インターネット通信遅れの影響の抑制,パラメータの不確かさに対するロバスト性の確保などを中心に研究を推進する.
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次年度使用額が生じた理由 |
一部物品について,他予算で購入した物品を本研究向けに適用可能となったため.
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