研究課題/領域番号 |
22K18621
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
坂本 將暢 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 准教授 (20536487)
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研究分担者 |
柴田 好章 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (70293272)
埜嵜 志保 東海学園大学, 教育学部, 講師 (10806475)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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キーワード | 授業分析 / 授業研究 / ソフトウェア開発 / 共創型授業分析 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は(1)個人情報保護に配慮したセキュアな授業研究・授業分析環境を構築することと、(2)開発した環境で学校を基盤とする共創型授業分析を実 施することである。 本年度は、セキュアな環境の構築に努めながら、同時に、共創型授業分析を行った。とくに、カナダの公立学校の授業を観察し、その後に、教師数名と授業について協議をして、海外での共創的な授業分析の可能性を見出した。可能な限りで、授業の映像・音声を記録し、文字起こしをした。また、これまでに蓄積してきた授業記録(文字・映像記録)をアーカイブ化し、セキュアなコンピュータを使用してそれらの記録にアクセスしたり、協働で参照したりすることの実験を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は、予定していた海外調査、とくに授業観察と教師へのインタビュー、そして教師同士の協議を行うことができた。これにより、共創型授業分析の可能性を見出すことができた。また、共創型授業研究の一部として、生成AIを用いた指導案の作成の研究を行い、その成果がAACEから電子ブックで出版された。ほか、4件の成果を論文にすることができ、現在、その審査結果待ちである。
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今後の研究の推進方策 |
1つは授業分析用ソフトウェアの継続的な開発である。共創的な授業研究の際の土台になるので、分析者の視点を取り入れたソフトウェアを作る。 もう1つは、教師同士、あるいは教師と院生のように、多様な組み合わせでの共創的な授業研究会を企画し、実施することである。とくに海外からの研究者や教師との共創的な取り組みは今後行いたい事項の1つである。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響で実施できなかった年度の額が繰り越されてきたことと、文字起こしやアーカイブ化するアルバイトの雇用が作業的には充足していたが、金額的に満たなかったためと考えられる。 アルバイトは継続して雇用しつつ、セキュアな環境の構築の続きや、ソフトウェアの開発で使用する。とくに、海外の研究者や教師を招聘して、日本の教師や研究者や学生と共創的な授業研究を行い、セキュアな環境で遠隔でも協働できる基礎をつくる。
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