本研究では、質問紙調査および現地調査による聞き取りをもとに、全国62の防災学習施設から情報を得ることができた。それらを総括すると、防災学習施設はコロナ禍を経て実質的なKPIである来館者数が平均7割程度までしか回復していないこと、全体の7割の施設が「施設の老朽化または運営費の不足」を課題として挙げていることが明らかとなった。 それぞれの施設では来館者増と設備維持のために最大限努力しているものの、外部からの知見や他施設の情報などは殆ど入っていない。これを改善するためには施設同士のネットワーク化が求められるが、その必要性については既に連携済みの施設とそうでない施設とで大きな差がある事も明らかになった。
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