研究課題/領域番号 |
22K18647
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
吉野 敦雄 広島大学, 保健管理センター, 准教授 (90633727)
|
研究分担者 |
横山 仁史 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (40727814)
大鶴 直史 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (50586542)
中村 隆治 広島大学, 病院(医), 講師 (70423366)
田口 志麻 広島大学, 病院(医), 研究員 (80423367)
CHAN HUILING 広島大学, 脳・こころ・感性科学研究センター, 特任助教 (80867979)
倉田 明子 広島大学, 病院(医), 講師 (30838769)
|
研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
|
キーワード | 慢性疼痛 / オンラインCBT |
研究実績の概要 |
慢性疼痛の原因として心理・行動要因が関与しており、それら要因を治療対象とした認知行動療法(CBT)が必要とされている。われわれは集団形式のCBTを開発し多くの患者に提供してきた。しかしCBTは治療アクセスの問題からオンライン化が提案されている。そこで既存の集団CBTを全てオンライン化し、対面の集団CBTの治療成績と比較して効果を検証する。また慢性疼痛の治療では良好な治療同盟が重要であるため、オンライン上での治療同盟の是非を検証する。それら評価に加え、毎日の活動・痛み・感情の記録、脳画像の指標から、より効果的な治療内容を抽出する。それらを基に簡易型オンライン集団CBTを開発し、汎用化を目指す。 現在までに概ね想定通りの患者数に対して治療を進めている。あくまでもこれまでの結果に基づくものであるが、痛みの強さ(short-form of the McGill Pain Questionnaire)、痛みの破局視(Pain catastrophizing scale)、抑うつ気分(Beck depressive inventory second-edition)、QOLなどの指標に対して対面式で行っていた治療効果とほぼ同様の結果となっている。また治療同盟(therapeutic alliance)についてもグループセッション後には有意に増加が認められている。現在結果としてまとめたものを論文化し国際雑誌に投稿している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
順調に慢性疼痛患者のリクルートならびに治療のほうを進めているため。また治療効果も今のところ対面式と同様に得られているため。
|
今後の研究の推進方策 |
引き続き治療を進めていく。論文化とともに、簡易型CBTに向けて準備を進めていく予定である。具体的にはCBT前後での質問紙票、脳画像、ウェアラブルデバイスによる行動指標などのデータなどを取得し、オンライン治療の成績ならびに簡易型に向けた解析手法の検討を行う。
|
次年度使用額が生じた理由 |
Ecological momentary assessment(EMA)の1つと考えているウェアラブルデバイスの調査・使用が進んでおらず次年度に繰り越しとなった。今年度はCBT前後においてウェアラブルデバイスを使用し、行動面の指標についてデータ抽出を行う予定である。
|