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2022 年度 実施状況報告書

超広範材料選択性を備えた3Dマイクロ造形原理の創出

研究課題

研究課題/領域番号 22K18746
研究機関山形大学

研究代表者

西山 宏昭  山形大学, 大学院理工学研究科, 准教授 (80403153)

研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2025-03-31
キーワード3Dマイクロ造形 / 沈殿法 / ナノ粒子 / 集積 / アセンブリ
研究実績の概要

バルクサイズでの造形では,材料パーツが十分に大きく,多様な材料を構造体に組み込むことが可能であるが,マイクロ空間においては,現在なお,材料の複合化は容易ではない.マイクロ光造形は非接触で高精度な構造形成を可能とするが,一方で,適用は感光性材料に限定されている.そのため,他分野で開発された光化学反応性を有する材料の流用や,他粒子を混合した感光性樹脂の使用など,本質的問題から目を背けたアプローチばかりが進められてきた.本研究では,この感光性材料にしか適用できないという3D光造形プロセスの原理的制限を克服し,非感光性材料を含む超広範材料群に適用可能なマイクロ光造形原理を創出する.
本年度は,3Dマイクロ造形体上へのレーザー集積固化プロセス適用を前提に,主に光熱変換源の位置選択的導入を検討した.マイクロ造形体は既存法を用いて全長100umほどの3D構造を光造形し独自の沈殿法でマイクロ粒子を位置選択的に配置した.振動印加によってその付着力を評価した.また,光熱変換源の形状および材質がレーザー集積固化特性に与える影響を評価した.断面形状が大きく異なるAgパターンを多光子還元法で形成し,集光部走査を行った.Agパターン上で温度勾配を有する微小バブルが生成され粒子の連続的な堆積が起きた.高速度カメラによる集光部近傍溶液の直接観察とその伝熱解析から集積固化挙動を定量化した.いくつかの特徴的な変化が起きたが,これらはバブル界面のエネルギーから理解することが出来た.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

従来プロセスでは困難であった高分子材料上でのレーザー集積固化を集光部近傍での熱分布の設計により可能とすることに成功したため

今後の研究の推進方策

本年度の成果をもとに,3Dマイクロ造形体上でのレーザー直接集積を進めるとともに,周辺対流挙動の高速度カメラ観察と伝熱および流体解析を進める.

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルス感染拡大対応および海外紛争の影響で,光学部品の納期が大幅に伸びており,これに対応すべく実験の実施時期とそれに伴う部品の購入時期を調整したため.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 二段階フェムト秒レーザー照射による 非感光性粒子集積体のライン描画2023

    • 著者名/発表者名
      西山 宏昭,松本 春加,大森 隆史
    • 学会等名
      第70回春季応用物理学会

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公開日: 2024-12-25  

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