研究課題
本研究はベクトルピクセルイメージングを開発する.撮像素子には受光素子が並べられたラインセンサを使用する.提案手法は従来のイメージングデバイス(CCDやCMOSカメラ)とシングルピクセルイメージングの両方の利点を有する.CCDやCMOSカメラは高解像度撮影を得意とするが,幅広い波長帯や低光量環境下での撮影は苦手とする.フォトダイオードなどの単一受光素子を使用するシングルピクセルイメージングはその逆の特性となる.提案手法は,高解像度の撮影かつ高速撮影が可能であり,幅広い波長帯や低光量環境下での撮影も可能となる.本年度は、はじめにベクトルピクセルイメージングの原理確認のために、シミュレーションを実施した。シミュレーションでは、物体、拡散板、ラインセンサからなる光学系を想定し、ライン情報を取得し、そのライン情報と元物体の関係を深層ニューラルネットを用いて学習させた。実機でも、同様のことを行い、学習した深層学習ニューラルネットはライン信号から元物体を復元できることを示した。
2: おおむね順調に進展している
本年度は、はじめにベクトルピクセルイメージングの原理確認のために、シミュレーションを実施した。シミュレーションでは、物体、拡散板、ラインセンサからなる光学系を想定し、ライン情報を取得し、そのライン情報と元物体の関係を深層ニューラルネットを用いて学習させた。実機でも、同様のことを行い、学習した深層学習ニューラルネットはライン信号から元物体を復元できることを示した。この内容をもとに、1件の口頭発表及び、1件の海外学術誌に論文が掲載された。
次年度は、より多くの情報をラインセンサで取得できる手法を検討する。具体的には、昨年度は振幅情報のみを取得していたが、位相情報も復元できる手法の構築を行う。また、ローリングシャッタ方式のイメージングセンサが、ラインセンサの組み合わせであるとみなせることを利用した、高速なイメージングシステムの構築を行う。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)
Optics and Lasers in Engineering
巻: 162 ページ: 107439~107439
10.1016/j.optlaseng.2022.107439
Applied Optics
巻: 61 ページ: 7793-7797
10.1364/AO.468100