研究課題
本研究はベクトルピクセルイメージングを開発する.撮像素子には受光素子が並べられたラインセンサを使用する.提案手法は,従来のイメージングデバイス(CCDやCMOSカメラ)とシングルピクセルイメージングの両方の利点を有する.CCDやCMOSカメラは高解像度撮影を得意とするが,幅広い波長帯や低光量環境下での撮影は苦手とする.シングルピクセルイメージングはその逆の特性となる.提案手法(ベクトルピクセルイメージング)は,大画素数の撮影かつ高速撮影が可能であり,ラインセンサの特性から,幅広い波長帯や低光量環境下での撮影も可能となる.この提案手法は複数回のパターン投影を必要とする.本研究課題では,パターン投影を必要としないワンショットで撮影可能なベクトルセンサイメージングを開発した.この研究では,1次元の計測データと正解画像をマッピングするニューラルネットワークを開発した.この光学系は撮像物体,物体光を拡散する拡散板,ラインセンサから構成される.この1次元拡散計測データから物体の振幅を推論できることを示した.最終年度には,ニューラルネットワークの構成を変更し,物体の複素振幅計測(振幅と位相の同時計測)ができることを示した.いずれもワンショットで対象物体の情報を復元できた.
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Optics and Lasers in Engineering
巻: 162 ページ: 107439~107439
10.1016/j.optlaseng.2022.107439