研究課題
2022年度に構築した音場のナノ分解能高速度スペクトロスコピック動画像計測システムでは,指定した周波数ごとに音波の伝搬の選択的動画像イメージングを実現できた.2023年度は,2022年度に構築したシステムで得られた,選択的動画像としてイメージングされた音波の動画像に対して,音波の周波数成分ごとに異なる色で表示できるような像再生プログラムを作成した.そのプログラムを用いて,1つの動画像中で,異なる周波数の音波の空間分布の時間変化を識別できるようにシステムを改良した.3台の超音波スピーカからそれぞれ39.5kHz,40.0kHzと40.5kHzの周波数の超音波を同時に発してその伝搬の様子を構築システムにより毎秒10万コマの速度で記録した.記録した動画から,それぞれのスピーカから発せられる超音波の伝搬の様子を異なる色で表示することに成功した.さらに,創生したスペクトロスコピック動画像計測技術の応用として,動的な媒体中を伝搬する音波に対して,音波の伝搬と媒質の動きを同時に動画像として記録し,選択的に動画像再生することを試験した.動く媒体として透明ガス流を設定し,その流れ中を40.0 kHzの周波数の超音波を伝搬させてホログラムを毎秒10万コマで記録した.記録した動画像に対して時間周波数領域でフィルタリング処理を行い,動画を再構成することで超音波の伝搬と透明ガスの動きについて,それぞれ分離した選択的動画像を得ることに成功した.
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 6件、 招待講演 4件) 備考 (1件)
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http://www.cis.kit.ac.jp/~awatsuji/index-j.html