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2023 年度 研究成果報告書

二次元物質で紡ぐモノリシック相転移振動子ネットワーク

研究課題

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研究課題/領域番号 22K18816
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分21:電気電子工学およびその関連分野
研究機関関西大学

研究代表者

山本 真人  関西大学, システム理工学部, 准教授 (00748717)

研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2024-03-31
キーワード二次元物質 / 相転移物質 / 振動子
研究成果の概要

本研究では、室温近傍で絶縁体-金属相転移を示す二酸化バナジウム(VO2)と二次元半導体をヘテロ構造化させることで、周波数を変調可能な振動子の作製を試みた。本研究では、物理気相成長法によって任意の基板上に転写可能なVO2ワイヤをSi/SiO2基板上に合成することに成功した。さらに、実際にVO2ワイヤを二次元半導体の一種であるMoS2上に転写し、VO2を電極、MoS2をチャネル、Siをゲートとする電界効果トランジスタを作製することに成功した。この構造を用いればMoS2トランジスタにゲート電圧を印加することでVO2の相状態を変調できる可能性があり、ゲート変調可能な相転移振動子の実現も期待できる。

自由記述の分野

デバイス工学

研究成果の学術的意義や社会的意義

近年、振動子の集団同期現象を利用した新奇コンピュータがその低消費電力性から注目を集めている。実際に、振動子を大規模集積しコンピュータを構成するためには、振動子自体が微細性と集積性を有し、さらに振動周波数を変調可能であることが求められる。本研究では、絶縁体-金属相転移を示すことから振動子への応用が期待されているVO2をナノ細線状に大量合成することに成功し、さらにVO2ナノ細線と二次元半導体MoS2とのヘテロ構造トランジスタを作製し、ゲート電圧による相転移制御の可能性を開拓した。したがって、本研究ははVO2相転移振動子を用いた新奇コンピューティングの実現への第一歩として意義があると考えられる。

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公開日: 2025-01-30  

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