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2023 年度 実施状況報告書

レオロジー特性に着目したセメント改良による既存の河川堤防の強化

研究課題

研究課題/領域番号 22K18831
研究機関広島大学

研究代表者

半井 健一郎  広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (10359656)

研究分担者 内田 龍彦  広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (00379900)
井上 卓也  広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (20647094)
畠 俊郎  広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (30435424)
橋本 涼太  京都大学, 工学研究科, 准教授 (60805349)
研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2025-03-31
キーワード河川堤防 / セメント改良 / 越水 / 性能 / レオロジー
研究実績の概要

本研究では,水工学にコンクリート工学・セメント化学・地盤工学の知見を加え,既存の河川堤防を簡便かつ効果的に強化する新たな手法を開発することを目的としている.具体的には,地盤改良工事で広く使用されるようになったセメント改良工法を基盤技術として用い,「堤防は土堤とすることが原則」である国内では過去に検討例のない,既存の河川堤防本体の強化に応用する.
今年度は,実験水路内の3次元堤防模型の浸透/越水破堤試験によって,越水に対する堤防の挙動を評価するための基礎的な研究を継続実施した.具体的には,砂質土を用いて基礎地盤と堤防を構築し,改良の程度を変化させて堤防の挙動に関する検討を行った.また,裏法面の侵食や地盤の洗堀に伴う改良体の転倒に伴う堤防の破壊に関して,力の釣り合い条件から説明をした.ただし,実験では改良体の転倒が計算値よりも抑制される傾向があり,その原因が改良体と水路側面との摩擦によるものと推定されたことから,テフロンシートによる摩擦除去を行い,実験と計算の良好な一致を得た.また,土粒子-水―改良体の三相が相互作用する現象を再現するため,MPM-VOF-DDA連成解析を用いた検討を行った.その結果,洗堀現象をおよそ再現できる可能性が示唆されたが,解析におけるパラメータの設定や実験におけるばらつきの扱いに課題が残った.
なお,当初招聘を予定していたフランスからの博士課程学生の渡航に関しては,候補学生がフランスの大学への入学を辞退したために実現しなかった.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

実験水路内の3次元堤防模型の浸透/越水破堤試験の実施手順を改善し,改良体を設置した自立型堤防の高い性能を確認し,改良深さの影響に関しても議論ができた一方,未改良の周辺地盤と改良体の異種材料間の不連続性に関して直接的な検討には至らなかった.
また,フランスからの博士課程学生の渡航が延期となって実現していない.

今後の研究の推進方策

実験水路内の3次元堤防模型の浸透/越水破堤試験の実施手順を確立でき,本研究の主題である未改良の周辺地盤と改良体の異種材料間の不連続性に関する検討も開始したことから,これを加速する.また,フランスからの博士課程学生の渡航にはこだわらず,共同研究先からの研究員の招聘によって国際的な視点を加えて研究を取りまとめる.

次年度使用額が生じた理由

本人の辞退によってフランスの博士課程を受け入れが実現できなかった.また,当初見込みよりも基礎的な実験検討に時間を要した.次年度の研究者招聘にて再調整を行うとともに,今年度の研究成果をもとに詳細検討を加速する.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] セメント改良土を用いた自立型堤防の越水による転倒2023

    • 著者名/発表者名
      長岡凌駕 ・中田萌花・半井健一郎・内田龍彦・井上卓也・吉田雅彦・瀧波勇人
    • 学会等名
      土木学会中国支部研究発表会

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公開日: 2024-12-25  

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