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2022 年度 実施状況報告書

次世代電気推進のためのガス種に依存しない先進的プラズマ発光分光法への挑戦

研究課題

研究課題/領域番号 22K18854
研究機関東京大学

研究代表者

関根 北斗  東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (80914077)

研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2024-03-31
キーワードプラズマ計測 / プラズマ科学 / 発光分光
研究実績の概要

本年度は,当初の計画通り,キセノンにヘリウムを混入させた場合の実験データの解析を終え,有用な輝線対の選定と適切な電子温度/プラズマ密度の推定に成功した.先行研究の通り,一重項を輝線対として使用すると輻射捕獲の効果が大きくなりプラズマパラメータの推定精度が大きく悪化すること,また適切な輝線対(三重項同士)を選択することによって,輻射捕獲の効果を制限し,不確かさの範囲でプローブ計測と一致する結果が得られることがわかった.この結果は,キセノンがその推進剤ガスとして主要に用いられる電気推進の低圧低温プラズマにおいて,背景にヘリウムを供給することによるプラズマ診断が可能になったことを表している.また,電子エネルギー分布関数を計測した結果,ヘリウムの混入が電子のエネルギー分布関数に与える影響は極めて小さく,ヘリウムがキセノンプラズマにおける「診断ガス」として適していることが示された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は,当初の計画通り,キセノンにヘリウムを混入させた場合の実験データの解析を終え,有用な輝線対の選定と適切な電子温度/プラズマ密度の推定に成功した.本結果は論文投稿準備中(投稿先はPlasma Source Science and Technology, IF4程度)である.キセノンに代わって空気を混入させる系もあらたに構築し,計画通り,分子性ガスでの本手法の適用を試験できる準備(光学系,プローブ計測系)を進めている.総じて,順調に進展しているといえる.

今後の研究の推進方策

今後は,キセノン以外のガスにおける本手法の適用性を検証する.具体的には,アルゴンなどから,空気/水プラズマに対してヘリウムを混入させ,プラズマ諸量の推定を試みる.また,非マクスウェル性の大きな電子エネルギー分布関数を持つプラズマ源を構築して,3つ以上の輝線対による推定にも挑戦する.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (1件)

  • [国際共同研究] プリンストンプラズマ物理研究所(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      プリンストンプラズマ物理研究所

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公開日: 2023-12-25  

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