研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究においては、アノード酸化やマグネトロンスパッタリングなどのさまざまな表面処理技術を用い、アルミニウム製の水滴発電機の作製を試みた。アルミニウム表面に種々の帯電層を形成し、水滴発電機を試作した。水滴発電機に超純水を滴下すると、水は表面をすばやく濡れ広がり、凝集したのち、滑落した。この際、接触帯電による電気エネルギーが生じた。水滴発電機に水を連続的に滴下することによって連続的な発電が生じ、市販の発光ダイオードを点灯できることを明らかにした。
表面処理
本研究の遂行によって、社会に普遍的に存在するアルミニウム材料表面に帯電層を形成した極めて簡単な構造が、雨水を利用した水滴発電機として利用できることを実証した。従来より広く用いられるアルミニウム材料表面に一工夫を与え、これを屋外、例えば屋根や外壁に設置することにより、雨天時に電気エネルギーを回収する発電機として利用できる。このような水滴発電機を社会に広く張り巡らせば、社会に小さな発電所を張り巡らせることが可能になる。