本研究では、非平衡(Pb1-xSnx)Se固溶体のエピタキシャル薄膜を用いて、2次元-3次元(2D-3D)構造転移の電界制御を実現することで、巨大な電気伝導度と格子熱伝導度の変化を利用した熱伝導率スイッチング素子を開発することに挑戦した。(Pb1-xSnx)Seエピタキシャル薄膜(x = 0.43-0.58)を作製し、Sn濃度xによる相転移温度制御と可逆的な2D-3D構造転移による約7桁の巨大な抵抗変化を実現した。(Pb1-xSnx)Se薄膜を活性層に用いた電気二重層トランジスタを作製し、電場印加による2D-3D構造転移の可逆制御と2桁以上のシート抵抗変調に成功した。
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