研究課題/領域番号 |
22K18898
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
阿部 圭晃 東北大学, 流体科学研究所, 助教 (40785010)
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研究分担者 |
石原 真吾 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (40760301)
安達 正芳 東北大学, 多元物質科学研究所, 講師 (90598913)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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キーワード | ガス浮遊法 / 高温熱物性 / 溶融金属 / 表面張力 |
研究実績の概要 |
最終年度では,これまで進めてきた溶融体の浮遊実験装置が完成し,本研究において数値計算との比較対象とする表面変形データや,振動特性から表面張力係数を推定する一連の解析ツールを整備することが出来た.実際に浮遊実験を行いデータ取得が可能であることを確認し,定性的にではあるが表面変形データを計算結果と比較することまで達成した. また昨年度に提案した表面張力係数の予測修正法についてさらに検証を進め,より多くの条件下で適用性を検証し,また実験に対応する結果にも適用出来ることを確認した.この表面張力係数の予測修正法を含め,溶融体の浮遊安定性に関する圧縮性流体解析と溶融体の変形に関する流動解析を接続することが可能となり,溶融体の浮遊計測に関するデジタルツインとなる数値モデルを完成させた.ここまでの内容を国際学会で発表し,さらに論文発表に向けて現在準備中である. 研究期間全体を通じて,溶融体の浮遊計測に関するデジタルツインを構築出来たことが大きな成果と考えているが,実際の実験値を用いたリアルタイムのデータ同化解析やより高度な数値モデル(浮遊と変形を同時に考慮した連成解析)の実現には今後も継続的に研究を展開させていく必要がある.また本研究で構築した表面張力係数の予測修正法を含めた数値モデルは溶融体の浮遊実験に限定されるものでなく,金属や酸化物の高温溶融体とガス流れの干渉に関する様々な系への展開が期待される.
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