キラル結晶やらせん磁性を利用して、概要に示したような様々なスピントロニクス機能を開拓することができた。一連の成果は6件の論文として出版し、さらに1件の日本語解説記事を執筆することができた。中でも、地球上にありふれた元素である鉄とシリコンの化合物であるFeSi薄膜において発見した電流誘起磁化スイッチング現象や高次非線形ホール効果は、MRAMやリザバーコンピューティングなどへの持続可能な応用可能性を示した顕著な例となっている。今後も本研究で得られた知見を発展させることによって、基礎学理の構築やさらなる応用への発展研究が期待できる。
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