研究課題/領域番号 |
22K18969
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分29:応用物理物性およびその関連分野
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
岩田 太 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (30262794)
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研究分担者 |
河崎 秀陽 浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 准教授 (90397381)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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キーワード | 走査型イオン伝導顕微鏡 / ナノバイオ / 表面形状計測 / 動的観察 |
研究成果の概要 |
液中環境での固体材料や生体細胞膜等の活性場界面を動的観察することはそこで生じる現象解明に極めて有効である.本研究の目的は液中環境において試料表面をナノスケールの分解能で動的観察可能な高速イメージング法を開発することである.走査型イオン伝導顕微鏡(Scanning Ion Conductance Microscopy: SICM)をベースに2流路のダブルバレルナノピペットを用いて容量成分のイオン電流を相殺する新奇な電流検出法により高速な電流検出を実現した.開発した装置の実証実験として生体試料を測定した.細胞表面で複雑に形態変化しながら活発に運動する微絨毛や突起の振る舞いの動的観察を実現した.
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自由記述の分野 |
プローブ顕微鏡開発
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
液中環境において細胞や組織などの生体膜表面は,細菌やウイルス感染,分子やイオンの脱吸着,タンパク質や生体分子の発現の活性場である.また,材料表面においては結晶成長や腐食,触媒反応といった物理・化学反応が盛んに生じている.近年,その解明に向けての研究が精力的に進められている.本研究は複雑に変化する界面形態をナノスケールで高速イメージングすることで,動的に可視化することを実現した.本手法は,表面科学における学術的意義のみでなく,生細胞における菌の感染メカニズム,組織の動的解析といった医療分野から二次電池・キャパシタなどのデバイス開発といった工業的分野まで幅広い分野への応用展開が期待できる.
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