カーボンニュートラルの実現に向けて世界中で水素社会の到来が確実視されており、関連技術の進化が要求されている。脱炭素エネルギーとしての水素の重要性は記述するまでもないが、甚大な爆発を引き起こす危険性も広く認識されており、水素ガスセンサーの高性能化は国際的にも重要な課題である。高感度化だけではなく、水素プラント等における無酸素環境での計測や(現在主流の半導体型センサーには酸素が必須)、原子力発電所など人が立ち入ることのできない箇所での無給電計測については、特に重要な課題である。本研究では、20 m以上の距離における無線・無給電振動子センシング技術を確立しており、安全な水素社会への貢献が見込まれる。
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