研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究では、フレキシブル有機電子回路における高精度の特性制御技術を確立し、次世代センサ技術に求められる高精度アナログ信号処理と超低消費電力駆動を両立する事を目的として研究を実施した。本研究を通して、p型/n型フレキシブル有機トランジスタのしきい値電圧を0.1Vの高い精度で任意に制御することに成功し、nW級の超低消費電力回路駆動を実現した。加えて、しきい値電圧の制御だけではなく、金属半導体接合部の接触抵抗を低減する技術を新たに開発し、デバイスの高速動作にも本技術が有効であることが示された。
フレキシブルエレクトロニクス
本研究を通して、同一基板上の任意の場所において、p型/n型のフレキシブル有機トランジスタのしきい値電圧を自在に制御可能な技術を実現した。またこれにより、3V程度の低電圧で駆動する相補型回路の駆動を実証し、消費電力や動作速度などを自在に制御できる事を示した。以上の研究成果はウェアラブルセンサ等に組み込まれるアナログ電子回路技術への応用において重要な技術であり、フレキシブル有機トランジスタの産業応用を加速する成果である。