本研究では、対象材料に任意のイオン種をドープ可能な「電気化学リアクター」の開発を目的とする。電気化学リアクターの原理実証として、フッ化物イオン伝導体により構成されるリアクターを構築し、ペロブスカイト関連酸化物へのフッ素ドープが可能であることを実証した。塩化物イオン伝導体を用いたリアクターも開発したが、塩化物イオンを酸化物に対してドープすること困難であった。これは塩化物イオンが酸化物イオンよりも30%も大きいためであると考えられる。以上より、母相の構造と導入イオン種のサイズが、イオンドーピングの重要因子であることを見出した。
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