研究課題/領域番号 |
22K19084
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分36:無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
冨田 修 京都大学, 工学研究科, 助教 (40801303)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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キーワード | 光電気化学 / 光触媒 / 光エネルギー / アニオン交換 |
研究成果の概要 |
層間負電荷量の精密な制御と懸濁系光触媒活性の関係検証に着目し,BiOBrを中心としていくつかの層状酸臭化物に対して,イオン半径の小さなハロゲン(Cl)を過剰添加することによるドナー密度制御,および懸濁系酸素生成活性を検証した.一例として,BiOBr合成時にCl源を微量過剰添加して合成すると,p型特性が増強および,懸濁系酸素生成活性が向上した.量論の原料を用いて合成した固溶体や,Br源を同様の範囲で過剰添加して合成した試料では,n-p型特性や光触媒活性に明確な変化が見られなかった.本手法を用いたドナー密度制御が,懸濁系光触媒活性の向上にも有効な戦略の1つになることが示唆された.
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自由記述の分野 |
光電気化学,光触媒
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
半導体光触媒および光電極の開発が盛んに進められており,光キャリアの有効利用に向けて,半導体光触媒材料の長波長化,表面反応促進のための表面修飾などの検討がなされている.本課題では,層状酸ハロゲン化物を例に,光電極性能,光触媒活性に与える,イオン半径の小さなハロゲンの合成時の過剰添加効果を検討した.アニオン交換あるいはアニオン補填によるドナー密度制御を可能とし,これに加えて,本手法が懸濁系光触媒活性の向上にも有効な戦略の1つになることを示した.このことは,新しい特性や機能の発現させるための1つの方法に繋がるといえ,物性制御法の1つを示したことに意義があるといえる.
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