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2023 年度 実施状況報告書

生物骨格の微量同位体比分析技術の深化:森林保全に向けた両生類の環境・生態履歴復元

研究課題

研究課題/領域番号 22K19197
研究機関筑波大学

研究代表者

西田 梢  筑波大学, 生命環境系, 特任助教 (10708374)

研究分担者 岩井 紀子  東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (50630638)
白井 厚太朗  東京大学, 大気海洋研究所, 准教授 (70463908)
石村 豊穂  京都大学, 人間・環境学研究科, 准教授 (80422012)
研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2025-03-31
キーワード安定同位体比 / 両生類 / 森林保全 / 行動生態 / 構造炭酸塩
研究実績の概要

脊椎動物骨格には、数パーセント程度の炭酸基が含まれており、これは構造炭酸塩と呼ばれている。本研究の目的は、構造炭酸塩の安定同位体比の分析技術の開発を行うことで、世界的に分析例に乏しい両生類の骨・歯の安定同位体比から環境・生態履歴を復元する手法を提案することである。この分析技術を確立することで、両生類においてこれまでよく分かっていなかった生息環境や生態情報の理解が進み、森林生態系の保全や資源管理上、有用な情報を提示することができる。

2023年度は、東京23区内、国分寺市、府中市、あきる野市、秩父市でそれぞれ野外採取されたアマガエルの指の骨試料について、骨サンプルのクリーニング作業、同位体比分析用の試料作製を行った。また、ウシガエルサンプルの野外採取を実施した。次年度にこれらサンプルについて、2022年度に検証した分析手法を用いて炭素・酸素同位体比分析を行い、地理的分布との関係や同位体分別への雌雄差の影響について検証を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2023年度は、分析用のカエルの骨試料の前処理作業が遅延し、年度内の分析が行えなかったため、次年度へ事業期間の延長を行った。また、代表者の機関異動のため、サンプルのパッキングや移送作業により、年度後半は作業が十分に行えなかった。

今後の研究の推進方策

2024年度(最終年度)は、前年度に準備した同位体分析用のアマガエル試料について炭素・酸素同位体比分析を行い、同位体分別の制限要因(地域、代謝、雌雄差など)を明らかにする。さらに、ウシガエルなど複数種のカエル試料を解剖・骨試料を準備し、同位体分別の種間差の制限要因について検証を行う。

次年度使用額が生じた理由

2023年度は試料のクリーニング、前処理作業に時間がかかってしまい、分析作業を十分に行えなかったため。また、代表者の機関異動により、サンプルのパッキングや移送により、年度後半に作業を実施できない期間があったため。次年度は関係機関で協力しながら、分析作業を早めに実施し、議論を行いたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 水晶体の安定炭素・窒素同位体比を用いたカエルの成長履歴の復元可能性の検証2024

    • 著者名/発表者名
      志賀有紗・松林順・小川奈々子・大河内直彦・岩井紀子
    • 学会等名
      日本生態学会第71回大会
  • [学会発表] 都市化に対するヒキガエルの生存戦略ー水域と陸域における相補的な成長パターンの検証ー2023

    • 著者名/発表者名
      入江聖奈・岩井紀子
    • 学会等名
      日本爬虫両棲類学会第71回大会

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公開日: 2024-12-25  

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