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2023 年度 実績報告書

菌類培地で藻類を育てる;未開拓バイオリソース探索の新スクリーニング

研究課題

研究課題/領域番号 22K19220
研究機関筑波大学

研究代表者

石田 健一郎  筑波大学, 生命環境系, 教授 (30282198)

研究分担者 出川 洋介  筑波大学, 生命環境系, 准教授 (00311431)
鈴木 石根  筑波大学, 生命環境系, 教授 (10290909)
研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2024-03-31
キーワード藻類バイオマス / 地衣共生藻
研究実績の概要

本研究は、以下の2項目について当初設定した計画に沿って実施した。
項目1.未開拓フロンティア地衣共生藻からの脂質高産生藻類バイオリソースの探索:昨年度、有望株である地衣共生緑藻の培養株(SMTS-200-PL-009株)の脂肪酸分析では検出されないオイル産生を再確認し、今年度そのオイルの同定を進めてきたが、培養過程で産生オイルが消失する現象が生じ、不明オイルの同定には至らなかった。一方でオイルの細胞からの消失は長期間の培養で生じることを突き止め、短期間培養での細胞回収を進めて、オイル同定の準備を進めている。また、本株がY培地を構成する成分のうちグルコースを除いても遜色なく細胞数が増加することを見出し、本株の増殖にはグルコースが必須ではないことが明らかとなった。これは本株の培養における培地コストの低減につながる知見である。一方で、培養におけるグルコースの存在は細胞収量(乾燥重量)の増加には寄与していることも示唆しており、培地中のグルコース濃度とオイル収量の関係を今後調査する必要がある。
その他の有用藻類の探索では地衣共生緑藻の培養株50株の中から、培地Yによる培養で増殖が良くオイル蓄積量も高い有用株5株(S-293-PL-005株、S-293-PL-021株、S-293-PL-033株、S-293-PL-037株、S-347-PL-001株)を選抜することができた。
項目2.培地Yを用いた既存有用藻類の有用性向上試験:炭化水素を産生するボトリオコッカスおよびアスタキサンチン産生緑藻のヘマトコッカスについて、培地Yを用いた増殖特性試験を実施し、これら2種の有用藻類についてはAF-6培地(独立栄養培地)での培養よりも培地Yによる培養のほうがより増殖が良く、既存の有用藻類の生産性向上に培地Yが貢献できる可能性を示すことができた。

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公開日: 2024-12-25  

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