我々は、母子免疫の仕組みを解明する過程で、全ての動物種で同定例がない新奇な受容体LRP2Lを発見した。本研究ではLRP2Lの内因性リガンドの同定を最終目標とし、LRP2Lのニワトリとマウスでの発現特性の解析および血中の内因性リガンドを探索した。ニワトリの卵巣では、LRP2Lは白色卵胞でその発現が最も高く、発育段階が進むにつれて減少することが判明した。また、マウスの精巣や卵巣でも本遺伝子が発現することが判明した。分子サイズが異なる分泌型のリコンビナントLRP2Lを作出しニワトリ血液中の内因性リガンドを探索したが、有力なリガンドの同定には至らなかった。
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