• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実績報告書

DNAメチル化をマーカーとする環境DNAエピジェネティクス

研究課題

研究課題/領域番号 22K19346
研究機関神戸大学

研究代表者

源 利文  神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (50450656)

研究分担者 山中 裕樹  龍谷大学, 先端理工学部, 准教授 (60455227)
研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2024-03-31
キーワード環境DNA / メチル化 / エピジェネティクス
研究実績の概要

環境DNAメチル化解析を一般生物種まで将来的に展開する基礎として、組織由来のDNAと環境DNAの間でのメチル化の特徴の違いを検討した。ゼブラフィッシュの組織及び飼育水に由来するDNA試料をRRBS(Reduced Representation Bisulfite Sequencing)によってメチル化パターン分析し、CpG、CHG、CHHの三つのメチル化領域に焦点を当てて解析した。結果、CpG領域では組織由来の試料で、その他の領域では飼育水由来の試料でメチル化率が高かった。このことから、環境DNA分析によって得られるメチル化パターンは個体を分析した場合と異なる可能性が見出された。前年度に実施した別マーカーでの実験では組織由来のDNAと環境DNAのメチル化パターンは一致していたことと合わせて、環境DNAのメチル化解析を行う際には開発するマーカーごとに個体試料との比較検証が不可欠であることを示唆している。
また、環境DNAメチル化解析のさらなる発展として、メチル化状態の測定と環境RNA分析を用いた分析系を併用することによるより高精度な分析法の開発を試みた。水槽で飼育したゼブラフィッシュを対象とし、HSP(heat shock protein)遺伝子とベータアクチン遺伝子の環境mRNA量の測定を試みた。その結果、両遺伝子について環境mRNA量の測定が可能であることが明らかになった。この成果は、今後繁殖に関連するマーカーとして、環境DNAのメチル化状態だけでなく、環境mRNAを併用することで繁殖活動のより高精度な推定が可能となることを示唆している。
これらの研究と平行して、前年度までに実施した実験の結果をまとめ、国際/国内学会で発表し、国際査読誌に投稿するとともに、プレプリントとして公開した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] Stability of environmental DNA methylation and its utility in tracing reproductive activities of fish2024

    • 著者名/発表者名
      Hirayama Itsuki, Minamoto Toshifumi, Wu Luhan
    • 雑誌名

      AUTHOREA (プレプリント)

      巻: Preprint ページ: 1-57

    • DOI

      10.22541/au.171007239.91091562/v1

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 環境DNAのメチル化解析に基づく魚類繁殖活動の検出2024

    • 著者名/発表者名
      平山一槻, 呉盧漢, 源利文
    • 学会等名
      第71回日本生態学会大会
  • [学会発表] Application of DNA methylation analysis to eDNA studies2023

    • 著者名/発表者名
      Hirayama, I., Wu, L., Minamoto, T.
    • 学会等名
      The eDNA Society International Meeting 2023
    • 国際学会
  • [学会発表] Methylation analysis of environmental DNA for breeding monitoring of fish2023

    • 著者名/発表者名
      Hirayama, I., Wu, L., Minamoto, T.
    • 学会等名
      BES Annual Meeting 2023
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi