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2023 年度 実績報告書

TrogocytosisによるMHCドレス化分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K19391
研究機関立命館大学

研究代表者

中山 勝文  立命館大学, 薬学部, 教授 (20453582)

研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2024-03-31
キーワードMHCクラスI / クロスドレッシング / トロゴサイトーシス
研究実績の概要

樹状細胞(dendritic cells: DC)がMHCクラスI分子(MHCI)上に細胞外抗原を提示する機構は、細胞性免疫誘導に必須であるが、そのメカニズムは未だに十分に理解されていない。本研究で我々は、DCが死細胞を認識した際にその死細胞を貪食するよりも極めて速やか(わずか数分以内)にMHCクラスI分子(MHCI)を引き抜く(ドレス化する)ことを明らかにした。そのMHCIドレス化はTransWellを用いたDCと死細胞の非接触共培養条件下では認められなかったことから、細胞外小胞ではなくトロゴサイトーシスによることが示唆された。またホスファチジルセリン(phosphatidylserine: PS)をマスクするMFG-E8 D89E可溶型タンパク質の存在下でMHCIドレス化が阻害されたことから、DCは死細胞のPSを認識してMHCIのドレス化を行うことが示唆された。したがってDCはPS受容体を介して死細胞を認識して貪食とMHCIドレス化を行うと考えられるが、PS受容体のTim3を全て阻害すると死細胞貪食は低下するがMHCIドレス化は全く低下しないことが明らかとなった。さらにpolyI:C刺激では死細胞貪食は低下するが、それに反してMHCIドレス化は亢進することが明らかとなった。以上の結果は、DCは未知のpolyI:C誘導性PS受容体を介して死細胞からMHCIを引き抜くことを示唆する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] MHC class I-dressing is mediated via phosphatidylserine recognition and is enhanced by polyI:C2024

    • 著者名/発表者名
      Hori A, Toyoura S, Fujiwaha M, Taniguchi R, kano Y, Yamano T, Hanayama R, Nakayama M
    • 雑誌名

      iScience

      巻: 27 ページ: 109704

    • DOI

      10.1016/j.isci.2024.109704

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [備考] 薬学部生の卒業研究 国際科学雑誌「iScience」に掲載

    • URL

      https://www.ritsumei.ac.jp/news/detail/?id=3630

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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