研究課題/領域番号 |
22K19394
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
研究代表者 |
諫田 泰成 国立医薬品食品衛生研究所, 薬理部, 部長 (70510387)
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研究分担者 |
坡下 真大 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 講師 (20613384)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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キーワード | iPS細胞 / COVID-19 / SARS-CoV-2 / 脳毛細血管内皮細胞 / 血液脳関門 / Wnt / 後遺症 / バリアー機能 |
研究成果の概要 |
現在、新型コロナウイルス感染症によりブレインフォグなどの長期症状が懸念されている。 そこで本研究では、ヒトiPS細胞由来の脳毛細血管内皮細胞(iPSC-BMEC)を作製し、SARS-CoV-2がACE2受容体を介して高効率で感染することを見出した。次に、SARS-CoV-2感染によりバリア機能が低下し、炎症性サイトカインの発現が誘導されることを見出した。さらに、RNA-Seq解析により、SARS-CoV-2が脳毛細血管内皮細胞のWnt経路をターゲットにする可能性を見出した。以上の結果より、SARS-CoV-2感染はWntシグナルを介して血液脳関門の機能低下を引き起こすことが示唆された。
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自由記述の分野 |
レギュラトリーサイエンス
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
COVID-19重症化時に様々な神経症状を引き起こすことが知られており、long COVID-19と呼ばれるような長期症状が懸念されている。本研究において、血液脳関門の構成細胞である脳毛細血管内皮細胞を用いてSARS-CoV-2感染メカニズムを明らかにすることができることを明らかにした。これによりCOVID-19の病態メカニズムを解明し、long COVID-19の克服に向けて新たな治療薬や診断マーカーなどの開発につながることが期待できる。
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