研究成果の概要 |
膵がんは早期発見が困難ながん種であり, 本邦における5年生存率は他のがんに比べて極端に低い. 膵臓は腺房細胞, 膵管細胞そして膵ランゲルハンス島(内分泌細部)の3つのコンパートメントから成るが, 膵がんは腺房細胞をoriginとしてADM (acino-ductal metaplasia)を経て発生すると現在は考えられている. 本研究では, 我々が他の目的の実験の過程で偶然に開発した, 膵ランゲルハンス島に存在する内分泌細胞の一つであるPP細胞を起源として悪性度の高い膵がんを発生するユニークな動物モデルを分子レベルで解析することにより, 膵がんの新奇発症経路を明らかにした.
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