研究成果の概要 |
熱帯熱マラリア原虫はヒトに感染するマラリア原虫の内、最も病原性が高く、発熱・脾腫に加え、特有の脳機能障害による重篤な昏睡(脳マラリア)を引き起こす。原虫ゲノム上には多数の赤血球表面抗原分子(PfEMP1; 約60種, RIFIN; 約200種, STEVOR;約30種)が存在し、原虫はこれらの分子を使い宿主免疫回避・抑制、並びに病原性を示す。しかし、熱帯熱マラリア原虫が人にしか感染しないため、有効な動物モデルの開発が急務である。本研究ではネズミマラリア原虫の感染赤血球表面にRIFINを発現することに成功した。今後、これを用いた動物モデルの開発が期待される。
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