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2022 年度 実施状況報告書

進化と発癌の神秘 希少なマイナーイントロンが制御する発現調節機構

研究課題

研究課題/領域番号 22K19475
研究機関公益財団法人神戸医療産業都市推進機構

研究代表者

井上 大地  公益財団法人神戸医療産業都市推進機構, その他部局等, 研究員(副センター長・部長クラス) (80735746)

研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2024-03-31
キーワードマイナーイントロン / PTEN / 造血幹細胞
研究実績の概要

進化的に重要な遺伝子にのみ保存され、特徴的な配列を有する希少なイントロンである「マイナー(U12)イントロン」と呼ばれ、イントロン全体のわずか0.3%(700個程度)であるが、細胞の生存や恒常性の維持において不可欠な遺伝子のみに含まれている。この意義を調べるために、代表的なマイナーイントロンとして種を超えて保存されているPTENの第一イントロンをゲノムからCRISPR技術で除去し、exon1/2がDNAレベルで直接結合した新規マウスモデルを作出した。これらの発生や交配においては順調に作成が進み、造血幹細胞を中心に機能解析を行う準備状態が整った。さらにマイナー(U12)イントロンのSNPによる発癌誘導性などGWAS studyも合わせて愛知県がんセンターとの共同研究を行うことが決定しており、倫理審査等が整い次第大規模なゲノム解析を開始予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

PTENマウスの作出などは速やかに達成でき現在順調に解析段階を迎えている。一方で、大規模GWAS探索用のデータ解析については後述の理由により開始に遅れが認められた。

今後の研究の推進方策

新規PTENマウスモデルの造血幹細胞の機能解析、とりわけストレス下の幹細胞性の維持に着眼して研究を進める。また、GWASデータを用いて、マイナーイントロン自身の変異は発癌にどの程度貢献しているのか評価し、そのほかにもマイナーイントロン制御に対する脆弱性に性差があるのか?ZRSR2非依存性のマイナーイントロン制御機構はどのようなものがあるのか?について成体モデルを用いて探索する。

次年度使用額が生じた理由

愛知県がんセンターが保有する大規模GWAS探索用のデータ使用にあたっての倫理承認に想定以上の時間がかかり実際の解析を進めるのが2023年度にずれ込んだため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Dysregulated minor intron splicing in cancer2022

    • 著者名/発表者名
      Nishimura Koutarou、Yamazaki Hiromi、Zang Weijia、Inoue Daichi
    • 雑誌名

      Cancer Science

      巻: 113 ページ: 2934~2942

    • DOI

      10.1111/cas.15476

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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