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2022 年度 実施状況報告書

3次元蛍光X線CTにおける局所拡大超高解像度in vivo分子機能イメージング

研究課題

研究課題/領域番号 22K19501
研究機関弘前大学

研究代表者

銭谷 勉  弘前大学, 理工学研究科, 教授 (50443487)

研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2025-03-31
キーワード分子機能画像 / 蛍光X線 / CT / 超高解像度 / ピンホールコリメータ
研究実績の概要

我々は、放射線同位元素を使用せずに、同様の機能画像が得られる装置として、X線で励起した特定の物質からの蛍光を利用する3次元蛍光X線CT(Computed Tomography)を開発してきた。従来、CTでは被写体全体を視野内に含む必要があるとされていたが、蛍光X線CTで、視野サイズとX線の照射領域を一致させれば、局所領域を正確に画像化できると考えられる。このとき、ピンホールコリメータを近接使用すれば、拡大撮像により解像度を大幅に改善できる。本研究では、ピンホールコリメータを用いた蛍光X線CTで、視野サイズとビームサイズを一致させた局所領域拡大撮像システムを構築し、シミュレーションと実験によりその可能性を明らかにする。
本年度は、放射線計測用モンテカルロシミュレーションソフトウェア(Geant4)の動作環境を構築し、Geant4で蛍光X線CTシステムをシミュレーションするプログラムを作成した。ピンホールコリメータと検出器の位置、およびビームサイズを変更させ、局所領域を拡大した幾何学で、ビームサイズを被写体サイズと同じにした場合と視野サイズと同じにした場合でシミュレーションを行った。得られた蛍光X線投影データを画像再構成した結果、ビームサイズが被写体サイズと同じ場合CT画像にトランケーションの影響が見られたが、ビームサイズを視野サイズと同じにした場合トランケーションの影響は抑制されていた。シミュレーションによって蛍光X線CTでは局所領域を拡大撮像しても正確な画像が得られる可能性が示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

シミュレーションによる評価が不十分だった。また、コリメータ設計のためのシミュレーションを計画していたが、これらが未完である。それ以外は順調に進展している。

今後の研究の推進方策

進捗がやや遅れた原因はシミュレーションに時間がかかったためである。シミュレーション研究を推進するためにGPUの導入を検討する。

次年度使用額が生じた理由

シミュレーションによるコリメータの設計が終わらなかったため、コリメータ購入予定額が残った。次年度、コリメータの購入に使用する予定である。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (4件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Deep Image Priorを用いた画像再構成による蛍光X線CTの画質改善2023

    • 著者名/発表者名
      對馬結太,松岡将宏,笹谷典太,砂口尚輝,河嶋秀和,兵藤一行,湯浅哲也,銭谷 勉
    • 雑誌名

      令和4年度第7回情報処理学会東北支部研究報告

      巻: 2022-7 ページ: -

  • [雑誌論文] 蛍光X線の吸収補正法の検討2023

    • 著者名/発表者名
      工藤日菜子,對馬結太,笹谷典太,砂口尚輝,河嶋秀和,兵藤一行,湯浅哲也,銭谷 勉
    • 雑誌名

      令和4年度第7回情報処理学会東北支部研究報告

      巻: 2022-7 ページ: -

  • [雑誌論文] Deep Image Priorを用いた脳SPECT画像の画質改善の検討2023

    • 著者名/発表者名
      矢部暁登,松原佳亮,越野一博,渡部浩司,湯浅哲也,銭谷 勉
    • 雑誌名

      令和4年度第7回情報処理学会東北支部研究報告

      巻: 2022-7 ページ: -

  • [雑誌論文] Deep Image Priorによる骨SPECT画像の画質改善2023

    • 著者名/発表者名
      相田雄輝,矢部暁登,松原佳亮,細川翔太,越野一博,渡部浩司,湯浅哲也,高橋康幸,銭谷 勉
    • 雑誌名

      令和4年度第7回情報処理学会東北支部研究報告

      巻: 2022-7 ページ: -

  • [学会発表] Deep Image Priorを用いた蛍光X線CTの画質改善2023

    • 著者名/発表者名
      對馬結太,松岡将宏,笹谷典太,砂口尚輝,河嶋秀和,兵藤一行,湯浅哲也,銭谷 勉
    • 学会等名
      2022年度量子ビームサイエンスフェスタ第14回MLFシンポジウム,第40回PFシンポジウム
  • [学会発表] Deep Image Priorを用いた脳SPECT画像の画質改善の検討2023

    • 著者名/発表者名
      矢部暁登,松原佳亮,越野一博,渡部浩司,湯浅哲也,銭谷 勉
    • 学会等名
      令和4年度第7回情報処理学会東北支部研究会
  • [学会発表] Deep Image Priorを用いた画像再構成による蛍光X線CTの画質改善2023

    • 著者名/発表者名
      對馬結太,松岡将宏,笹谷典太,砂口尚輝,河嶋秀和,兵藤一行,湯浅哲也,銭谷 勉
    • 学会等名
      令和4年度第7回情報処理学会東北支部研究会
  • [学会発表] 蛍光X線CTにおける吸収補正2023

    • 著者名/発表者名
      工藤日菜子,對馬結太,笹谷典太,砂口尚輝,河嶋秀和,兵藤一行,湯浅哲也,銭谷 勉
    • 学会等名
      令和4年度第7回情報処理学会東北支部研究会
  • [学会発表] Deep Image Priorによる骨SPECT画像の画質改善の検討2023

    • 著者名/発表者名
      相田雄輝,矢部暁登,松原佳亮,細川翔太,越野一博,渡部浩司,湯浅哲也,高橋康幸,銭谷 勉
    • 学会等名
      令和4年度第7回情報処理学会東北支部研究会

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公開日: 2023-12-25  

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