本研究では、ヒトiPS細胞を用いて、インスリン遺伝子のイントロン2にヘテロ接合型 c.188-31G>A変異を持つインスリン遺伝子異常症の病態モデルを作成し、薬剤スクリーニング系の樹立を目指した。 ヒトiPS細胞株ChiPSC12株にc.188-31G>A変異を導入し、分化誘導を行ったところ、①インスリン蛋白発現当初から分化過程を通じたインスリン細胞数の減少が観察され、②早期からの小胞体ストレス反応発動とストレスマーカー陽性細胞の経時的蓄積を見出した。③ところが、アポトーシスは意外にも分化過程終盤に散見される程度であった。
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