研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究は、異なる種類の細胞が共生することによって、生存するだけでなく、密接なコミュニケーションによって固有の機能を獲得する可能性と、その機序について検討した。マクロファージと心筋細胞やがん細胞を同時に培養することにより、通常生存が維持できない環境でも生存すること、また、細胞機能が大きく変わることを見出した。マクロファージは心筋細胞との共培養では心臓マクロファージらしさを、がん細胞との共培養ではがんの増殖を進めるタイプのマクロファージとなることを見いだした。
循環器内科学
マクロファージは組織に応じて大きく異なる機能を獲得する。本研究では、マクロファージと組織の細胞との間の密接なコミュニケーションが、マクロファージに固有の機能を付加すること、またこの時、両者の間で細胞生存についても必須の相互作用が生まれることを見いだした。がんにおいては、免疫を阻害して、がんの増殖を進めるような機能を獲得することを見いだした。本研究で得られた成果は、全く新しい治療法開発へと発展する可能性が高い。