研究課題
挑戦的研究(萌芽)
タンパク質の翻訳にはリボソームが主要な役割を担うが、われわれは横紋筋には独自の横紋筋リボソームが存在することを見出した。横紋筋リボソームを欠損したマウスは心臓の収縮能の低下を示した。横紋筋リボソームは心臓特異的な翻訳スピードを生み出すために重要であり、横紋筋リボソームの欠損により心臓の機能に重要なタンパク質の適切な産生が損なわれた。
翻訳
われわれは横紋筋リボソームという特殊なリボソームが存在することを見出し、その欠損は心臓の機能異常につながることを明らかにした。近年、横紋筋リボソームを構成する遺伝子の変異が小児の拡張型心筋症の患者などで同定されていることから、この特殊化リボソームの破綻が疾患に繋がることが示唆されている。横紋筋リボソームの理解は、将来的にはこれら疾患の治療に繋がることなどが期待される。