近年、上皮細胞の一種で様々な味覚受容体を持つ特殊な細胞である「タフト細胞」が消化管、呼吸器を含む全身の臓器に一定数存在することが報告され注目を集めている。一方で、このタフト細胞が炎症性疾患においてどのような役割を担っているのかは不明な点が多い。本研究では、タフト細胞の炎症性疾患における関与を明らかにし、味覚刺激による炎症性疾患の発症メカニズムを明らかにすることを目的とした。小腸および肺のタフト細胞の特徴を解析し、味覚刺激成分を摂取したマウスでは小腸のタフト細胞が活性化されること、それにより肺における免疫細胞組成が変化し、喘息様気道炎症が増悪することが明らかとなった。
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