研究課題/領域番号 |
22K19540
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分54:生体情報内科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
合山 進 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (80431849)
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研究分担者 |
高木 正稔 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 寄附講座教授 (10406267)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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キーワード | 乳児白血病 / リンパ性白血病 / MLL-AF4 / 臍帯血 / シングルセルRNA-seq |
研究成果の概要 |
MLL-AF4転座を有するBリンパ性白血病は、最も頻度の高い小児がんである。HOXA9の発現が高いHOXA9型と、IRX1の発現が高いIRX1型の2タイプあり、HOXA9型は年長児および成人に多く、IRX1型は乳児にしか認められない。本研究では、ヒト臍帯血CD34+細胞にMLL-AF4を導入して免疫不全マウスに移植し、IRX1型およびHOXA9型のMLL-AF4白血病モデルを作製した。また、single cell RNA-seqを行い、IRX1型では幹細胞関連遺伝子の発現が上昇していることを見出した。これらは、乳児白血病に対する治療戦略を構築する上で基盤となる成果である。
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自由記述の分野 |
血液腫瘍学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生後1年未満の乳児に発症する白血病を乳児白血病と言います。乳児白血病の多くでMLL遺伝子の異常が認められ、特に、MLL-AF4転座型乳児白血病は、頻度が高くかつ予後も悪いことから臨床上の大きな問題になっています。MLL-AF4転座型白血病は、HOXA9の発現が高いHOXA9型と、IRX1の発現が高いIRX1型の2タイプに分けられます。本研究では、ヒト臍帯血由来の造血幹細胞にMLL-AF4を導入してHOXA9型、IRX1型の2種類の乳児白血病モデルを作製し、さらに単一細胞RNAシークエンシングを行って両者の病態を明らかにしました。これは、乳児白血病に対する治療法開発の基盤となる成果です。
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