研究課題/領域番号 |
22K19558
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分55:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田中 里奈 京都大学, 医学研究科, 助教 (80847517)
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研究分担者 |
伊達 洋至 京都大学, 医学研究科, 教授 (60252962)
山田 義人 京都大学, 医学研究科, 特定病院助教 (80375691)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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キーワード | 肺移植 / 慢性期移植肺機能不全 / 細胞性拒絶 / 線維化 / 二次リンパ組織 |
研究成果の概要 |
BALB/cマウスの左肺をB6マウスに同所性に移植し、術後に低用量の免疫抑制(ステロイド・シクロスポリン間欠的投与)を行うことで、移植後15日で急性細胞性拒絶反応が、30日でリンパ球浸潤とともに血管気管支周囲や胸膜に線維化が生じ、臨床肺移植における拘束性の慢性期移植肺機能不全のモデルとなると考えられた。レシピエントマウスに二次リンパ組織欠損マウスを用いることにより、二次リンパ組織での免疫応答が、細胞性拒絶から線維化への進行に重要な役割を果たすことが明らかとなった。さらに、本モデルでは移植後15日時点からの気管支肺胞洗浄液中sICAM-1の上昇が特徴的であった。
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自由記述の分野 |
呼吸器外科
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺移植臨床で経験する線維化主体の慢性期移植肺機能不全(RAS: restrictive allograft dysfunction)を反映するマウス肺移植モデルを開発し、細胞性拒絶から線維化への進行メカニズムの一端を明らかにした。さらに、慢性期移植肺機能不全発症を予測するマーカーの候補を同定した。本研究成果は、肺移植後の長期予後改善を妨げ、いまだ有効な治療がない慢性期移植肺機能不全に対する発症予測と新たな治療ターゲットの開発に貢献しうる。
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