研究課題
本年度は、血管新生能を持つmicroRNAを細胞外小胞に内包させるために、293T細胞にmicroRNAを導入することで、293T細胞が分泌する細胞外小胞に導入したmicroRNAが内包されていることを確認すること、そして、その細胞外小胞の特性を解析した。293T細胞にmicroRNAを導入し、その293T細胞におけるmicroRNAの発現をqPCRで解析することで、microRNAが293T細胞に導入出来たことを確認した。そして、その293T細胞の培養液を回収し、その培養液から細胞外小胞を単離し、その細胞外小胞からmicroRNAを抽出後に、qPCR解析を行ったところ、コントロールと比較して、目的のmicroRNAの内包量が非常に高い値で検出されたことから、血管新生能を持つmicroRNAが内包された細胞外小胞を作製することが出来たと判断した。その血管新生能microRNAを内包した細胞外小胞を、マウス重症下肢虚血モデルの大腿部に移植して2日後に、大腿部の組織を回収してtotal RNAを抽出し、血管新生に関与する遺伝子に対するqPCR解析を行ったところ、解析をした6つの血管新生に関与する遺伝子の発現は、コントロールと比較して、有意に高い値を示した。
2: おおむね順調に進展している
血管新生能microRNAを内包した細胞外小胞を作製することが出来、その細胞外小胞の血管新生能を確認することが出来たため。
血管新生能を持つmicroRNAが、血管新生能を誘導する機序を解析する。
培地等の消耗品の納入金額が予定より抑えることが出来たため、次年度使用額が僅かに生じた。次年度使用額は、物品費として使用する。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (2件)
Scientific Reports
巻: 12 ページ: 12519
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