研究課題/領域番号 |
22K19585
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
谷口 美玲 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (80706713)
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研究分担者 |
山口 太郎 摂南大学, 薬学部, 講師 (30710701)
岡野 高之 藤田医科大学, 医学部, 教授 (60642931)
大西 弘恵 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (50397634)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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キーワード | 内耳 / 感音難聴 / エクソソーム / マクロファージ |
研究実績の概要 |
内耳障害が原因となる感音難聴はさまざまな原因で生じるが、表現型がすべて難聴という単一のものとなるため、従来の検査方法では鑑別が困難であった。本研究では内耳由来のエクソソームを中耳洗浄液や内耳から採取した外リンパ、そして血液中で検出することを目指し、マウスでの検討をおこなっている。 マウスでは器官培養系を用いて培養液中のエクソソームが検出できるかどうか検討した。生後3日目のマ ウス胎仔から採取した蝸牛上皮を48ー72時間培養することで、培養液中からエクソソームが検出できることが判明した。現在培養液中のエクソソームに含まれているRNAについての解析を進めている。 またエクソソームを用いた難聴の治療標的の候補となるマクロファージの発現遺伝子によるサブグループ分類をおこなう目的で、生後3日令のマウス新生仔の内耳から、F4/80をマーカーとしてマクロファージを選別し、マクロファージの単一細胞RNAシークエンスを行った。現在も解析中だが、クラスター解析の結果ではマクロファージ細胞集団が6-8のサブグループに分類される可能性が示唆されている。 今後、特異的な遺伝子やタンパクをマーカーとして用いて、免疫組織科学やin situ hybridizationを行い、内耳におけるマクロファージのそれぞれのサブグループに分類される細胞の局在や形態について解析を行う。またサブグループの特異的な発現遺伝子についてはGO termによるannotationを行い、サブグループの果たす役割や機能について解析を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
マウスでの検討を先行させており、マウス内耳の培養系でのエクソソーム解析については一定の成果が得られたと考える。一方、ヒトでの検討については未だ進捗がない。実験に用いる消耗品や試薬、物品の流通も依然として滞りをみせており、また円安ドル高の影響で物品の価格が高騰しており、これらにより進捗が遅延している。
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今後の研究の推進方策 |
マウスでは、内耳リンパ液中や血液中の内耳由来のエクソソームの網羅的解析を継続して行う。ヒトでの研究の遅れを取り戻すべく、研究の準備を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍やウクライナ戦争により物品の流通も滞りをみせており、またドル高円安の影響も見られることから、研究の進捗が遅延している。研究の遅れを取り戻すべく、内耳由来のエクソソームの網羅的解析、およびヒトでの研究の準備を精力的に進めていく。
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