加齢に関連する疾患の発症には老化した細胞の蓄積が関与することから、抗加齢医療において生体から老化細胞を除去する治療法(senolysis)の開発が注目を集めてきた。皮膚においても老化細胞の除去は、SASPの悪影響を除去し、細胞外マトリックスの正常化、脂肪細胞の分化促進、炎症の軽減、および皮下構造の回復を介して老化の表現型を改善すると考えられた。本研究では、皮膚の老化に関与する老化線維芽細胞のみに特異的なマーカー分子を探索し、これを標的とした光免疫療法(Photoimmunotherapy; PIT)を用いた新しいアプローチのsenolysisを開発することで、有用な抗老化治療開発を目指した。
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