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2022 年度 実施状況報告書

摂食嚥下機能に関わる前帯状皮質の役割

研究課題

研究課題/領域番号 22K19616
研究機関新潟大学

研究代表者

井上 誠  新潟大学, 医歯学系, 教授 (00303131)

研究分担者 辻村 恭憲  新潟大学, 医歯学系, 准教授 (00548935)
那小屋 公太  新潟大学, 医歯学系, 助教 (10806491)
吉原 翠  新潟大学, 医歯学系, 助教 (70882330)
真柄 仁  新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (90452060)
研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2025-03-31
キーワード歯科 / 嚥下 / 摂食嚥下障害 / 前帯状皮質
研究実績の概要

目的:嚥下運動は中枢性にも反射性にも誘発可能な半自働運動として知られている.随意性嚥下に関わる上位脳の局在や時間的・時系列的な活性化については,ヒトにおいてのみ研究されてきており,外側中心前回や中心後回,島皮質に加えて,前帯状皮質が嚥下前から活性化することが報告されているが,中枢性嚥下に対して,前帯状皮質が時間的・空間的にどのような関わりをもっているかについて追及した研究は全くない.そこで本研究では,ラットを用いて,神経生理,薬理,解剖学的アプローチにより,前帯状皮質の嚥下誘発効果検証,嚥下運動時前帯状皮質の活性化記録を行う.
経過:顎口腔顔面領域の末梢刺激による前帯状皮質への投射は視床腹内側部を経由するといわれているが,組織学的には明らかにされていない.はじめに,麻酔下ラットを用いて下歯槽神経および上喉頭神経連続電気刺激によって活性化する視床ならびに前帯状皮質の同定を行った.このうち,下歯槽神経刺激に応じる視床ニューロンは同定されたものの,乗降する前帯状皮質や上喉頭神経刺激に応じる上位ニューロンは記録できなかった.合わせて非動化ラットを用いた研究により,刺激に応答性を有する視床ならびに前帯状皮質ニューロンを検索したところ,いずれの部位にも豊富な陽性ニューロンが見つかった.現在,電気生理学的手法のいずれに問題があるかを特定している.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

顎口腔顔面領域の末梢刺激による前帯状皮質への投射は視床腹内側部を経由するといわれているが,組織学的には明らかにされていない.はじめに,麻酔下ラットを用いて下歯槽神経および上喉頭神経連続電気刺激によって活性化する視床ならびに前帯状皮質の同定を行った.このうち,下歯槽神経刺激に応じる視床ニューロンは同定されたものの,乗降する前帯状皮質や上喉頭神経刺激に応じる上位ニューロンは記録できなかった.合わせて非動化ラットを用いた研究により,刺激に応答性を有する視床ならびに前帯状皮質ニューロンを検索したところ,いずれの部位にも豊富な陽性ニューロンが見つかった.現在,電気生理学的手法のいずれに問題があるかを特定している.

今後の研究の推進方策

1.まずは上喉頭神経刺激に応じる前帯状皮質の同定が先決である.次いで,同部位への連続刺激(current intensity >0.1 mA, pulse duration 0.2 ms, 30Hz,10 sec)により嚥下誘発の効果を確認する.2.嚥下運動時前帯状皮質の活性化.令和4年度:全身麻酔・非動化処置のSD雄性ラットを用いて,タングステン電極を島皮質無顆粒・顆粒皮質(In)(AP,4.6-5.0 mm; ML,±1.5-2.0 mm; Depth,4.3-5.0 mm,いずれもBregmaより)に刺激電極,前帯状皮質内のニューロン記録を行う.3.覚醒動物を用いて,脳定位的に前帯状皮質にマルチ電極挿入,覚醒下にて嚥下反射,飲水,咀嚼嚥下時のそれぞれの活動を筋電図とともに記録し,摂食行動にかかわる同部位の役割を明らかにする.

次年度使用額が生じた理由

前帯状皮質ニューロンの同定ができず,次なる実験に進めなかった.

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公開日: 2023-12-25  

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